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this worthless life

思ったことをそのまま書きます

映画 『ルーム』 秀作です

映画

 

wowwowで録画していたものを観ました。

あらすじを知らずに『アカデミー賞』ということだけで録画し観たのですが、非常に良い作品でした。

冒頭で様々な「もの」が映像でつながれています。子供の目で見える「もの」です。

そして子供の目から見たドアの内側の世界と天窓から見える宇宙空間。テレビの中の平べったい世界を語りだします。どうしてこの部屋で居るのかわかりませんでした。しばらくして母親が誘拐されレイプされ7年間この部屋から出れずにいることがわかります。母親は絶望の中でこの子に光を見つけた。トラックランナーだった彼女は子供と毎日ストレッチをし、子供にものを教え、5歳の子供は非常に利発に育っています。

暗証番号で納屋の中に閉じ込めて出れないようにするなんて犯人は頭がいい。子供が亡くなったと母親から告げられ、自分の庭に埋めるのではなく、もともと存在のない子だから、車で捨てに行った。たとえ死体が見つかっても、存在のない子供だから犯人を捜すにも困難だ。だから車で捨てに行くだろう、と予想した母親は聡明だった。

トラックの上で初めて見る宇宙空間の空。テレビでしか見ることのなかった芝生の上の枯れた葉っぱを初めて触る。

そこからルームの外の別のルームが映し出されます。

娘がいなくなったことで起こった家族の破壊。父親は誘拐されレイプされてできた子供を見ることができない。マスコミから、子供だけでも生まれたときから外で誰かに育ててもらおうと考えなかったのか、と問い詰められ自殺未遂をする。母親は絶望の中で子供を育てることを唯一の希望にしていた。小川未明の『赤い蝋燭と人魚』で「この国は暗くて冷たい。子供だけでも明るい人間の世界へ」と人間の世界へ人魚が子供を預けたのとよく似ている。

再婚相手の男の人は自分の娘でない分、冷静に判断できる。子供を喜ばせてあげようと病院で禁止された犬を連れてきた。同じくらいの子供がサッカーをしようと誘った。

公園で犬と散歩をした。子供はこれから宇宙空間をたくさん見ることになる。今まで自分が育ったルームをもう一度見たいといい、連れて行った。ルームは縮んでしまった。

これは実話を基にした映画と言うのが驚きです。

暗い後味の悪い映画にはならずに、希望のある素晴らしい作品に仕上がっています。

監督レニー・アブラハムソン。名前を覚えておこう。非常にいい監督です。