this worthless life

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映画 『ありがとう、トニ・エルドマン』 感想

 

ドイツ映画です。

人を笑わすことが好きな音楽教師の父。奥さんとは離婚して、年老いた愛犬と一緒に暮らしていました。愛犬が亡くなったのを機に、一か月の休暇をとり、仕事で多忙なルーマニアにいる娘のところへ遊びに来ます。ある日突然勤め先の会社に父親がいると、そりゃ驚くよ。このエリートの娘が一切笑わない。仕事に忙殺されている生真面目な堅いドイツ女性です。

「お前は人間か?」

「お前は今楽しいのか?お前は幸せか?」

お父さんは変装をして、名前を「トニ・エルドマン」と変えて神出鬼没します。

余裕のない孤独な娘を笑わそうとあれやこれやと手を使いますが、生真面目な娘はにこりともしないで本気で怒り出す。

あるとき娘とともに取引先の会社へついていきます。その時目にしたのは、現地の人の仕事が間違っていると即馘にする姿でした。

「ユーモアを忘れずに」

お父さんはそう言って、現地の人と親しくなります。

父親がピアノを弾きながら娘に歌わせるホイットニーヒューストンの「The Greatest Love of All」。

娘がやけくそになって大声で歌う姿は印象的でした。

またこの歌の意味を考えればお父さんが娘に願っていることが分かります。

      ホイットニー・ヒューストン~「The Greatest Love of All」

ラストでお父さんが娘に言います。

「お前は何のために生きているのかと聞いてきたな。子供の頃自転車の乗り方を教えていた。その時は何も思わない。ただ後になって思うんだ。その瞬間が大事なんだってな」

お父さんも娘も共に孤独を抱えて生きている。少し肩の力を抜けば楽になれる。

本作を観たジャック・ニコルソンがハリウッドリメイクを熱望して決定したそうです。たしかにアバウトシュミットを彷彿します。ジャックニコルソンのハリウッド版ならこれはアカデミー賞がとれるかも?そんな映画です。

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